READYFOR?をご覧のみなさん、こんばんは。復興応援団代表の佐野哲史です。

 

4夜連続でお送りしている、「防災減災研修」の具体的な中身についてお話しするシリーズ。今日はその最終回です。

 

本研修事業のコンセプトを確認します。

 

 ①マニュアルをつくらない/ただし事例集はつくる
 ②現場で深く学ぶ/実際に見て、問いかけて学ぶ
 ③自分で考える/自分の環境に置き換えて考える
 ④ひとりひとりがよき避難者をめざす

 

今日は、「防災減災研修」の全体パッケージのご紹介と、まとめのメッセージとしての、④ひとりひとりがよき避難者をめざす についてお話しします。

 

全体パッケージのご紹介
まず、本研修の主たる顧客として僕たちが想定しているのは、

 

 ・首都圏の、マンション自治会と住民有志
 ・首都圏の、テナントビル管理会社と関連スタッフ

 

こうした、災害対策・避難誘導・避難所運営に実際に責任を持ってあたられる「当事者」の立場の方々です。

 

研修全体の流れは下記の通りです。

 

 0)事例集    :全体を通してのテキスト
           ★マニュアルではなく実際起きたことだけ書いてある
           *発災当時の避難所運営の担い手に取材して制作

 1)事前研修   :座学(4時間程度)
           ★事例を「知る」講義と自分で「考える」WSの反復
           *現状の「備え」を可視化しておく
 ↓
 2)ツアー    :現地に行く(一泊二日)
           ★現場で学ぶ/実際に見て、問いかけて学ぶ
           *「備え」を「考え直すための材料」を仕入れる
 ↓
 3)ふりかえり研修:座学(4時間程度)
           ★ツアーで得た知見を基に「備え」の改善改革
           *新しい「備え」のプランニングまでやりきる
 ↓
 4)新しい「備え」:  ★プランニングしたものを実現する
           ・例えば、マンション自治会の新たな避難訓練
           ・例えば、テナントビル管理会社の新たな災害対策
            マニュアル
           などの具体的な改革改善を実現する
           *ニーズに応じてコンサルティングも受けられる

 

上記の1)から3)までがひとくくりの研修プログラムで、0)の事例集は付属テキストとお考えください。4)のコンサルティングサービスはオプションと考えています。

 

僕たちは、本「防災減災研修」を、東日本大震災の発災から丸3年を迎える2014年3月11日(火)に正式に世に出したいと考えています。今まさに、事例集から座学、ツアーに到るまで、この研修プログラムのつくり込み作業の佳境です。

 

ひとりひとりがよき避難者をめざす
僕は、軽めのマニュアル思考の持ち主です。「何か統一的な規律を設けて、みんながそれに従って動くのが効率がいい、リーダーがいればもっといい」と、東日本大震災の前まではそう思っていました。

 

しかし、2011年3月17日に現場に来て(※)、その思考が根底から覆りました。

 

多種多様な状況が混在し、ライフラインも交通も通信も寸断されて相互に連絡も取れず、現状把握も困難な状況下では、平常時に決めておいたルールやマニュアルは一切機能しません。リーダーがいたとしても、事前に想定していた役割を果たせなかったケースも多くありました。
(*この辺の詳細は、これらの過去の投稿をご参照ください。)
  https://readyfor.jp/projects/_ccj/announcements/6037
  https://readyfor.jp/projects/_ccj/announcements/6064
  https://readyfor.jp/projects/_ccj/announcements/6081

 

マニュアルも、リーダーも、機能しないとなったら、僕たちは何を信じて生き延びたらよいのでしょうか?それは、結局のところ自分自身しかありません(自助)。そして、そうやって腹を据えた個人同士が助け合う(共助)しかありません。しかも、その場その場の判断で、です。この辺のニュアンスを言語化したものが、「ひとりひとりがよき避難者をめざす」というものです。

 

僕たち復興応援団とCCJが展開する「防災減災研修」は、「ひとりひとりがよき避難者をめざす」という一事のために全てが設計されています。僕たちのこの志に共感して頂けましたら、ぜひお力添えください。

 

大切な人の命を守るために、共に考え、共に行動しましょう。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

※注
佐野は、2011年3月14日に発足した仙台・東京・関西のNPOと日本財団の合同プロジェクト「つなプロ」の現地本部長に就任、全国から集まった500人以上のボランティアスタッフと共に宮城県全域の避難所調査と人材・物資のマッチング活動に発災直後から数ヶ月間取り組んでおりました。