2014.01.05|READYFOR?投稿記事
防災減災研修のご紹介②
READYFOR?をご覧のみなさん、こんばんは。復興応援団代表の佐野哲史です。
4夜連続でお送りする新シリーズ。今日はその第2弾です。
復興応援団が中心となって鋭意開発中の「防災減災研修」の具体的な中身について述べていきます。
本研修事業のコンセプトを確認します。
①マニュアルをつくらない/ただし事例集はつくる
②現場で深く学ぶ/実際に見て、問いかけて学ぶ
③自分で考える/自分の環境に置き換えて考える
④ひとりひとりがよき避難者をめざす
今日は、②現場で深く学ぶ/実際に見て、問いかけて学ぶ に関してです。
具体的には、現地フィールドワークツアーについてお話ししていきます。
ツアーは、復興応援団が特に強いネットワークを持つ(※)、南三陸町・石巻市・多賀城市などの地域において週末土日の一泊二日のスケジュールで実施します。参加者の人数は10名〜25名ぐらいを想定しています。
ツアースケジュールのひとつのイメージを書いてみます。
DAY1
0900 集合@仙台駅
0900-1100 南三陸町にバス移動
1100-1230 南三陸町の被害状況の視察
1230-1400 ランチ&おみやげタイム@町内商店街等
1400-1430 町内バス移動
1430-1700 フィールドワークA 〜ホテル等大規模民間施設のケース〜
1700-1730 町内バス移動
1730 町内宿泊先にチェックイン
1830-2030 夕食 〜参加者×避難所運営の担い手 ざっくばらん交流会〜
DAY2
0830-0900 町内バス移動
0900-1130 フィールドワークB 〜集会所等身近な広い場所のケース〜
1130-1300 石巻市にバス移動
1300-1400 ランチ&おみやげタイム@市内商店街等
1400-1430 市内バス移動
1430-1700 フィールドワークC 〜小中学校等公共施設のケース〜
1700-1830 仙台にバス移動
1830 解散@仙台駅
2時間半の時間枠であるフィールドワークの中身にも触れておきます。
・避難所とその周囲の実地検分(30分)
・参加者×避難所運営の担い手 自己紹介(15分)
・避難所運営の担い手によるトークセッション(60分)
(*この時間のファシリテーターは佐野が務めます。)
・参加者×避難所運営の担い手 Q&A(30分)
・参加者による小ふりかえり(15分)
…こんな感じです。
大事なポイントは、4つあります。
あ)フィールドワークは、異なる避難所の形態に基づくケーススタディである
い)深く学ぶために、避難所であった現場を直接訪れる
う)深く学ぶために、避難所運営の担い手に直接問い、語る機会をつくる
え)素敵な宿や食事、交流会を演出し「楽しい」旅のひとときにしてもらう
これまでも繰り返し述べてきましたが、僕たちの研修は、画一的なマニュアルを学ぶのではなく、「自分で考えること」で防災減災につなげていくことを志としています。
したがって、旅そのものを楽しんでもらいながらも「自分で考えて」もらうためのケーススタディをふんだんに詰め込んだ一泊二日のツアーとなっています。
もちろん、これは一案です。新たなネットワークも日々拡大しているので、細かなニーズに合わせてカスタマイズも可能なものだと考えてもらえたら幸いです。
今夜は、ここまでです。
第3回目の明日は、事前研修と事後研修の座学のイメージについてお話いたします。それでは、また明日。
※注
佐野は、2011年3月14日に発足した仙台・東京・関西のNPOと日本財団の合同プロジェクト「つなプロ」の現地本部長に就任、全国から集まった500人以上のボランティアスタッフと共に宮城県全域の避難所調査と人材・物資のマッチング活動に発災直後から数ヶ月間取り組んでおりました。その時にできた避難所運営の担い手とのネットワークが、今も生きて、この研修づくりにつながっています。