2013.11.27|READYFOR?投稿記事
一口に避難所といっても…
指定避難所と指定されていない避難所)
READY FOR?をご覧のみなさまこんにちは、一般社団法人復興応援団の佐藤秀一です。
昨日は必ずしも指定避難所で避難生活を送るとは限らないというお話をさせていただきましたが、そもそも指定避難所とはどういった避難所なのかご存じでしょうか?
(指定避難所とは?)
指定避難所とは災害発生時などで人々が避難する場所の総称で「広域避難所」「一時(いっとき)避難所」「収容避難所」の3種類からなり、基本的には自治体が指定しています。
我々のプロジェクトで通常、避難所といっているのは、この中で住居機能や給食機能を提供する「収容避難所」のことを言っています。
私が住んでいる渋谷区では32の収容避難所があり、うち小中学校27か所、残り5か所がスポーツセンターやコミュニティセンターなどの公共施設となっています。
(避難所における物資の備蓄及び配給)
指定避難所には、クラッカー、飲料水、ベビーフードなどの食料品や、おむつ、トイレットペーパー、生理用品、マスクなどの日用品、そのほか炊事器具や食器、組立式トイレ、懐中電灯、発電機など避難生活を送るうえで最低限必要な物資が備蓄されています。
一方、避難所として指定されていないところでは避難者を受け入れるための物資は自主的に備える必要があり、十分な備蓄がされているとは言えず、発災後の配給に依存するしかないのが現状です。
また配給にいたっても指定避難所に優先的に配給が行われるため、指定されていない避難所の場合、十分な配給が行われない可能性もあります。
(インフラの復旧状況にも違いが・・・)
石巻にある湊中学校は指定避難所ではありませんでしたが、家に近いからとか、家の片付けのためなどの事情から70名弱の避難者の方が避難生活を送られていました。
しかし、指定避難所ではないという理由で最後まで電気は通されず、6月頃までは17時以降は日が落ちて暗くなってしまうため、寝る事以外する事が無い状況だったそうです。
このように電気の復旧一つとっても指定避難所とそうでないところでは対応に違いが出てしまうということを知っておく必要があるのではないでしょうか?
発災の状況によっては想定していない場所、たとえば指定避難所以外の場所で避難生活を送る可能性があります。
それに備えて我々は飲料水や充電器、懐中電灯、ブドウ糖、チョコなどの非常食、フェイスペーパー、手ぬぐいなど最低限必要なものを鞄の中に入れておいた方がよいかもしれません。
また、避難者を受け入れる可能性がある商業施設は指定避難所と同等の、あるいはそれ以上の備蓄や準備が必要になるのではないでしょうか?
(いつも私のカバンの中に入っているもの)